空き家対策について【令和3年9月定例会】環境建設委員会[土木部]

「空家等対策の推進に関する特別措置法」、いわゆる空家法が平成27年5月26日から全面施行され、6年が経過した。人口減少や高齢化が進む一方で住宅数は増加しており、平成30年の住宅・土地統計調査では、本県の空き家総数は約8万戸、率としては18.1%と、全国平均の13.6%を大きく上回っている。

空き家が、地域の安心・安全を脅かし地域活力を低下させるなど、様々な問題を引き起こしてしまう可能性があることから、早めに、家族や親族と話し合ってほしいと、県政通信の知事コラムや空き家ガイドブックでも記載されていた。

私のまわりでも「相続に際して、親の所有していた家屋が住む人もなくそのままになり、老朽化して周辺に悪影響を及ぼしている」といった事例をよく耳にする。

そこでまず、県として、こうした空き家問題について、どのように認識しているのか。また、これまで空き家対策にどのように取り組んできたのか、伺う。


平成30年の国の「住宅・土地統計調査」では、本県の住宅総数487,700戸のうち、88,200戸が空き家であり、空き家率は18.1%と、全国平均の13.6%より4.5ポイント高い状況である。

また、本県においても、人口減少や高齢化の進行を背景に、今後も空き家数の増加傾向が継続するのではないかと考えている。

住宅は個人の資産であり、適切な維持管理は所有者の責務ではあるが、放置された空き家は、景観を損ねることはもとより、倒壊したり、屋根や壁が落下するなど周辺に危険を及ぼすおそれや、雑草や動物の繁殖、ごみの不法投棄、治安の悪化など、様々な課題が生じ、地域住民の生活環境にも深刻な影響を及ぼすおそれがあると考えており、県としても、空き家対策は重要と認識している。

平成27年5月に全面施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」、いわゆる空家法では、市町が空き家対策の実施主体とされ、立入調査や、所有者における適切な管理の促進、倒壊等著しく保安上危険となるおそれがあると認められる特定空家等に対する措置等が役割となっている。

一方、県は、市町への情報提供や連絡調整、市町への支援等が役割とされており、国や他県の取組み、先進事例等の情報提供など、各市町が地域の実情に応じた空き家対策に取り組むことができるよう、サポートすることが求められている。

これまで県では、平成27年度から、老朽化して危険な空き家の除却等への補助を行う市町への支援のため、「老朽危険空き家除却支援事業」を実施しており、昨年度末までの6年間で、約1千件の除却を支援している。

また、平成29年度に、県、市町、不動産業界などの関係団体、学識経験者等による「香川県空き家対策連絡会議」を設置し、先進事例の研究や意見交換を行っている。

さらに、各市町への技術的な支援については、個別の相談への助言はもとより、空家法に基づいて市町長が代執行等の措置を行う対象として「特定空家等」を適切かつ迅速に認定できるよう、具体的な判定基準や調査の方法を解説した「香川県特定空家等の判断基準」を平成29年度に作成し、各市町に提供するとともに、平成30年度には、実際に空き家を使って、特定空家等を判断する研修も行っている。

一方、県民の皆様への啓発としては、平成30年度から、空き家の適正管理や利活用、相続等に関する「空き家対策セミナー」を開催しているほか、空き家の管理や相続、利活用等に関する情報をまとめた「香川県空き家ガイドブック」を作成し、県や各市町の窓口に配置するほか、セミナーや出前講座の参加者等に広く配布している。

また、令和元年度からは、空き家の所有者等が、空き家の再生や利活用を前向きに検討する「きっかけ」となるよう、「香川県空き家再生コンテスト」を実施し、優秀事例を県のホームページで紹介している。

そのほか、「どこに相談したらいいかわからない」という御意見に対応するため、平成30年度には、空き家対策に関連する様々な課題について、不動産、建築、法律等の、複数の分野の専門家が包括的に対応する「空き家利活用サポートチーム」を創設し、先月末現在で、NPO法人や民間企業など11のサポートチームを登録し、県のホームページやセミナー等で紹介している。

県としては、今後とも、各市町や関係機関としっかりと連携し、空き家対策に積極的に取り組んでいきたいと考えている。


これまで県では、様々な空き家対策を行ってきたようであるが、市町においては、依然、空家法の運用に関する問題点をはじめ、現状における様々な課題等を抱えているのではないかと思われる。

そこで、今後、市町との連携を深めながら、空き家対策にどのように取り組むのか、県としての考えを伺う。

今後も空き家の増加が見込まれる中、老朽危険空き家の除却を促進するだけではなく、空き家に起因する様々な問題を未然に防ぐには、資産価値を維持し、売却や賃貸等に繋げることができるよう、適切な管理を行い「管理不全の空き家」にさせないための取組みが重要であり、県としては、各市町と連携をして、総合的な空き家対策に取り組んでいる。

具体的な取組みとしては、例えば、平成29年度から毎年度、県が作成をした、所有者等の管理責任や空き家の利活用に関する各種の情報を紹介するチラシを、各市町へ提供しており、市町がこれを基に、市町独自の取組みも盛り込みながら、固定資産税納税通知書に同封し、県外在住の相続人を含む所有者の方に、空き家の適切な管理や利活用を促している。

また、各市町が実態調査に基づき、地域の実情に応じて実施すべき施策を盛り込み策定する「空家等対策計画」については、これまで、各市町に対して早期の策定を促してきた結果、昨年度末現在で16市町において策定済となっており、県としては、この計画に基づき、総合的かつ計画的に空き家対策に取り組むことが重要と考えている。

なお、直島町については未策定となっているが、現時点では、周辺住民の生活環境に悪影響を及ぼすおそれのある、管理不全の空き家がなく、実態調査や計画策定の必要性がないと判断しているとお聞きしており、引き続き、情報の共有を図り、必要に応じて、策定に向けた助言等の支援を行っていきたいと考えている。

県としては、「香川県空き家対策連絡会議」における、地域の課題の共有や助言等を通じて、各市町が空き家対策に関する取組みの充実・強化を図り、地域の実情に応じた効果的な空き家対策に取り組んでいけるよう、引き続き、各市町の意見や要望を十分にお聞きしながら、積極的に支援をしていきたいと考えている。


私の周りにも、一人暮らしの方が多く、自分がいなくなれば空き家になるだけという話も出てくるが、そうならないように何とかしていかなければならないと思っている。

そうなることが分かっているから、所有者が自発的に処分しようと、前向きに取り組んでいけるよう、一歩踏み出せるような仕組み、支援が更にあっても良いのではないかと思う。

市町主体とはいえ、喫緊の課題であることは承知していると思うので、是非とも、より積極的に空き家対策に取り組んでもらいたい。

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