女性農業者が活躍できる環境づくりについて【令和3年2月本会議 一般質問】

 農業従事者の減少や高齢化により、農業の担い手不足が進行しております。二〇二〇年農林業センサスによりますと、本県の基幹的農業従事者は、五年前に比べ約五千八百人も減少し、約一万八千二百人となっています。基幹的農業従事者のうち、女性農業者は約四割を占め、本県農業の重要な担い手となっており、女性農業者をいかに増やすか、そのために女性が活躍できる環境をいかにつくるかが課題となっております。

 先日、地元の女性農業者の方から話を伺うことができました。昔と農業のイメージは変わっていて、「農業は女性向きである」とおっしゃられていました。確かに、機械関係や土が重たいということはあるけれど、例えば、子育てや介護をしながらでも、時間の制約がないので両立しやすい。現に、今回のコロナ禍において学校が休校になったとき、子供たちと一緒に仕事ができたなど、たくさんの声があったようで、近年では、新規で農業を始めたいという女性からの相談も増えているとのことでした。

 しかし一方で、農業経営に関する研修などが開催されていますが、その情報がなかなか入ってこないとか、女性農業者同士が情報交換をする場、ネットワークが少ない、また、地域活動や農業とは無縁だった女性が就農する場合、土地の取得や施設の初期整備など、乗り越えなければいけない事柄が多く、各種の支援制度について気軽に相談しにくいという声もあるようです。

 現在、県では、次代のリーダーとなる女性農業者、経営者を支援するため、セミナーや研修会の開催など、様々な取組を行っていることは承知しております。ただ、こうした声を聞き、農業経営に関する情報発信の充実や、女性農業者同士が情報交換できる場所づくり、就農時などに気軽に相談できる体制整備など、女性が就農し活躍できる環境づくりをさらに進めていただきたいと考えております。

 国においても、女性農業者が活躍できる環境づくりに向けた動きがあります。農林水産省が昨年七月に立ち上げた女性の農業における活躍推進に向けた検討会では、昨年十二月、「女性農業者が輝く農業創造のための提言」と題する報告書を取りまとめました。報告書では、依然として女性農業者の能力発揮を妨げている状況が続いていると指摘がなされ、農村における意識改革のほか、女性農業者の学び合いや、女性グループ活動の活性化、地域をリードする女性農業者の育成など、その能力を発揮できる環境整備の取組などに関して提言がなされました。

 具体的には、女性農業者にも研修などの情報が直接届くように配慮すべきであること、そして、新しい人脈づくりも重要であり、研修や情報交換は対面や参加しやすいオンラインの双方向で推進すること、地域単位で女性農業者向けの一元化相談窓口を設置すること、さらには、女性農業者のグループを積極的に見つけ、グループ同士のネットワークをつなげることなどの方策が示されており、非常に参考になります。

 今後、農業をやろうと思う女性が増え、また、生活者・消費者の視点を持つ女性農業者が農業経営に参画し、大いに活躍することができるよう、その環境づくりに積極的に取り組む必要があると考えます。

 そこで、県として、女性農業者が活躍できる環境づくりに、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いをいたします。


 議員御指摘のとおり、基幹的農業従事者の約四割を占め、本県農業を支える重要な役割を果たしている女性農業者が活躍できる環境づくりは重要であり、その確保・育成や、女性農業者同士のネットワーク化を進めていく必要があると考えております。

 このため、農業や農村に興味を持つ女性が本県での就農イメージを持てるよう、先月刷新した新規就農専用サイトにおいて、動画や体験談を掲載して県内で活躍する女性農業者を紹介するとともに、オンラインによる就農相談等で女性の担当者が対応するなど、女性を意識した人材の呼び込み活動を展開し、女性農業者の確保につなげてまいります。

 また、女性農業者のリーダーを育成するため、全国から女性農業者が集まる研修会への派遣や、来年度から六地区に増やして開催する女性農業者向け地区別課題解決セミナーの実施など、学び合える機会を通して、資質向上や意識改革を図るとともに、経営発展を図る意欲的な女性農業者に対しては、その段階に応じた技術・農地・資金に関する総合的な支援を行い、経営感覚に優れた中核的担い手への成長を促してまいります。

 さらに、女性農業者同士のネットワークを強化するため、来年度から、女性農業者が三名以上のグループを設立し、地域貢献活動や新規就農者の受皿活動を行う場合に支援するとともに、地域の身近な相談役となる女性のリーダーや農業士らと気軽に相談・情報交換できる体制づくりを進めるなど、女性農業者のグループ活動の活性化を図ってまいります。

 私といたしましては、女性農業者が活躍できる環境づくりに取り組むことで、本県農業の活性化や農業経営の向上を図り、持続的発展につなげてまいりたいと考えております。

 次に、認知症対策についてであります。

 認知症の方やその御家族が地域で自分らしく暮らし続けるためには、地域で生活する全ての人に認知症への理解を深めていただく必要があることから、県では、認知症についての基礎的な知識を持ち、認知症の方や御家族の手助けができる認知症サポーターを、各市町と協力して約十一万人養成しております。特に、若い世代に向けては、小学生を対象に認知症サポーターを養成する宇多津町の取組をモデル事業として支援しており、今後とも、小・中・高校生をはじめ多くの方々の参加する認知症サポーター養成講座の実施等に積極的に取り組んでまいります。

 また、認知症の方への理解をより深めていただくため、昨年十二月に認知症の方二名をかがわ認知症希望大使に委嘱しており、講演会などで、希望や生きがいを持って暮らしている姿を自らの言葉で話していただくなど、当事者が参加した啓発活動にも取り組んでまいります。

 若年性認知症につきましては、その多くは、身体機能の低下が少ない一方、離職等に伴う経済的な影響が大きいなど、特有の課題があることから、平成三十年に配置した若年性認知症支援コーディネーターが、本人や御家族、企業などからの医療、介護、就労等に関する相談に応じるほか、本人・家族の交流会の開催や、経済団体、就労支援機関及び行政機関等に対する研修等を通じた若年性認知症の理解の促進や支援ネットワークの構築などの活動を行っております。

 私といたしましては、認知症になっても、できる限り住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らし続けることができるよう、各市町と連携しながら認知症施策に積極的に取り組んでまいります。

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