外国人労働者の運転免許取得について【令和2年9月定例会】[総務部、危機管理総局、人事委員会、公安委員会]

 香川県における在留外国人の数は、令和元年12月末現在、1万4266人となっている。コロナ禍にある今、そのペースは多少ゆっくりになるかもしれまないが、今後も増えていくと思われる。県では、外国人労働者に対しての相談窓口や多言語機能の対策もしっかり取り組んでいると承知しているところである。

 そのような中、先日、事業所の声として、外国人労働者の自動車の運転免許についての要望が多いと聞いた。仕事をする上で、特に、農業関係などで、いろいろな面において、自動車の運転は不可欠になってくるかと思うが、まず、外国人労働者が国内で運転するためには、どのような手続が必要なのか、伺う。また、外免切替えという制度について、どの程度の取扱いがあるのかも併せて伺う。



 外国人が日本国内で運転するためには、1つ目は、日本人と同様に運転免許試験を受けて日本の免許を取得する方法、2つ目は、自国で国際免許証等を取得する方法、3つ目は、自国の運転免許証等を基に日本の運転免許証を取得する、いわゆる外免切替えをする方法の3つの方法がある。

 道路交通法第97条の2第2項では、「免許を受けようとする者が自動車等の運転に関する本邦の域外にある国又は地域の行政庁又は権限のある機関の運転免許を有するときは、(中略)その者が受けようとする免許に係る自動車等を運転することに支障のないことを確認した上で、運転免許試験の一部を免除することができる」と規定されている。

 この規定に基づき、外国免許を所有している方については、公安委員会が審査を行い、自動車等を運転することについて支障がないと認めた場合は、学科試験と技能試験の一部が免除され、日本の運転免許を取得することができる。

 審査の方法として、道路交通法施行令では、「自動車等の運転について必要な知識若しくはその者の運転に関する経歴に関する質問をすること、又は自動車等の運転に関する実技をさせることにより行う」とされており、外国免許を有する方から日本の運転免許を受けたい旨の申出があった場合は、その者が呈示する運転免許証の様式を警察部内の資料と照合するほか、運転免許の取得方法等を聴取する事前審査を行い、適正に取得したものであることが確認できた場合は、後日実施する本審査において、運転についての知識と技能の確認を行うなどして、運転に支障がないことを確認できた場合に限り、適性試験のみで運転免許を交付している。

 また、委員お尋ねの外免切替えの取扱実績については、昨年中、外免切替えを申請された方は144人で、このうち事前審査に適合した方が101人、本審査の後、運転免許を取得された方が91人います。取得率は63.2%となっている。



 かなりの人数の方が、取得に向けて頑張ろうとされていると思うが、取得できなかった人について、取得できなかった理由とは、どんな理由だったのか、何が駄目だったのかを伺う。


 外免切替えで免許取得に至らなかった理由としては、事前審査に適合しなかった、すなわち、その方の外国免許が適正に取得したものであることが確認できなかったというものが約8割以上を占めている。具体的には、申請者が提示した外国等の運転免許証に記載されている国籍や有効期限がパスポートや警察部内の資料と一致していなかったり、偽造防止のための措置が施されていないなど、正規の免許証の様式に合致していない場合があるほか、免許の取得方法に関する質問に対し、正規の取得方法と異なる回答をする場合などがある。


 そもそも、偽造などによる理由が多いということのようだが、私の周りからも、「香川県での免許取得が難しいのではないか」「外国人だから審査が厳しいのではないか」「出身国や地域によって審査結果に差があるのではないか」といった声も頂戴することがある。実際のところ、どうなのか。



 外国免許に係る審査のうち、外国の運転免許の取得手続が適正に行われているかどうかについては、免許証の確認や聞き取り調査を基に、道路交通法令等の規定に基づく全国一律の基準で審査しており、都道府県によって審査基準が異なるということはない。また、運転についての知識と技能の確認についても、全国のレベルに比べ、本県のみが厳しいということはない。

 ただし、海外の運転免許制度は、国や地域によって、その水準に大きな差があり、例えば仮免許期間が1年間もあり、その間に交通違反や交通事故をすれば本免許が交付されない国もあれば、数か所のチェックポイントを無事に通過する簡単な試験で免許が交付される国もあるなど様々な状況下にある。したがって、運転免許を取得した国や地域によって、審査結果に差が生じることはあり得ることと考えている。



 先ほどの答弁にもあったように、全国一律で他県との差がないというのは当たり前のことであり、当然のことだと思う。しかし、そういう感覚を持っている方がいるということは、試験を受けるときの環境のつくり方など、何らかの思いがあるから、そういう声が聞こえてくるのでは、とも思う。

 自動車の運転は、安全に関わることであり、また、免許証というのは、日本においては身分証明にもなる大事なものなので、審査はしっかりしていかなければいけない。しかし、外免切替えで免許が取得できると思っていたのにできなかったとなると、当事者である外国人だけでなくて事業者も困ることになる。そうならないように、一連の手続の流れや事前の準備等について、より一層の周知をお願いしたい。今後は、これまで以上に外国人が日本に滞在することも十分に考えられ、かつ出身国もさらに多様化する可能性もある。外国人との共生の観点から、免許を必要とする外国人に対する利便性の向上も考える必要があると思うが、その点についてはどうお考えか。



 人口減少社会における外国人との共生の重要性に鑑みて、外国人の日本免許の取得時における利便性向上は重大な課題であると認識している。外免切替えの円滑な実施に向けて、関係機関や団体に対する制度内容や審査要領の周知徹底を図るほか、申請受理体制の強化や外国語による運転免許学科試験の多言語化を検討するなど、社会の国際化の要請に的確に対応できる運転免許行政の実施に、今後とも努めてまいりたい。



 決して審査を緩めろと言っているわけではなく、免許センターの方も、外国の方に対して、様々なケースを考えて、対応していただいているという声も聞いている。

 しかし、異国の地で暮らすだけでも大変な外国の方にとって、さらに仕事や実習のために免許を取るというのは、本当に不安でいっぱいで、支えが必要だと思う。試験は本人が頑張るしかなく、きちんと適正かどうかを見極める必要もあるが、それ以外のフォローや伝達について考えていただきたい。

 例えば外免切替えの審査の予約は、月曜日から金曜日の午後4時から5時と限られた時間となっていて、それでは、仕事を途中でやめていかなくてはいけないということになるので、こうしたところを、もう少し余裕を持たせてあげるなどの改善はできるのではないかと思う。外国人との共生といった観点からも、改善できる点がないか、いま一度の見直しをお願いしたい。

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