コロナハラスメントに対する啓発について【令和2年9月定例会】総務委員会[総務部、危機管理総局、人事委員会、公安委員会]

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、野外での行動や店舗の営業に対して一般の方が過剰に自粛を迫る「自粛警察」が問題視され、この相互監視とも言えるような状況に多くの人が警告を鳴らし、知事も、度々記者会見の場で、感染症に対して誹謗中傷は行わないようにしよう、闘うべき相手は人ではなくウイルスだと発言をしている。

 感染症についての報道提供においては、風評被害の影響と感染拡大防止を考慮して行われていると思うが、他県では、国の方針に従い、感染者の市町村名までは公表していないところもあると聞いていいる。私の地元の綾川町も小さい町ですので、小さい町になればなるほど、感染者が誰か特定しやすくなり、間違ったうわさや誹謗中傷を受けやすくなると感じている。

 そこで、県民の不安を解消するために、正しい情報を県民に提供すること、誹謗中傷が起こらないように対策を講じること、こういった諸課題については健康福祉部で所管されていると思うが、県民への情報提供の在り方について、総務部としての所見を伺う。


 うわさ話やSNSなどで、新型コロナウイルス感染症に感染された方やその家族に対する差別、また、誤った情報により感染していない方々への差別が広がっており、さらには、医療関係者やその家族までもがいわれのない差別で苦しんでいると認識しており、このような不当な差別や偏見、誹謗中傷は許されるものではないと考える。

 県民への新型コロナウイルス感染症に関する情報提供については、委員御指摘のとおり、健康福祉部において対応しているところですが、人権啓発を所管する総務部としては、正しい情報を基に冷静な行動を取っていただきたいという観点から人権啓発に努めており、そのような思いを込めて、今回、「NOコロナハラスメント」啓発キャンペーンに取り組んでいる。


 正しい情報と冷静な対応ということで、正しい情報を提供しながらも、一方で県民の不安をあおらないような報道をするというのは難しいところもあると思うが、引き続きお願いしたい。

 そういった中、先日、四国新聞で「コロナ時代を生きる」という連載が始まっている。その第1回目が「相次ぐハラスメント」と題したネットデマ拡散という記事でした。「どこそこにコロナを持ち込んだ」、「危ないから近づくな」といった新型コロナウイルス感染者に対する心ない言葉がネットや掲示板、SNSにあふれているという内容であった。

 県は、コロナハラスメントをなくすために、市町などと連携し、8月から啓発キャンペーンを行っているということだが、*どのようなキャンペーンを行って、どのように市町と連携しているのか、具体的な内容と、ネット上におけるコロナハラスメントがあった場合、県としてどのような対応をしているのかを伺う。


 まず、「NOコロナハラスメント」の啓発キャンペーンの内容について、県においては、県内市町、香川県人権啓発推進会議をはじめ、県内の企業、団体及び個人と連携して、「NOコロナハラスメント」啓発キャンペーンを8月17日から開始した。これまでに、県庁東館正面玄関への大型立看板の設置、県立志度高校や県立善通寺第一高校及び高松市立高松第一高校などの協力を得てポスターを作成し、県内コンビニのファミリーマートやJR高松駅に掲示しているほか、県のホームページに特設ページを設け、知事と県内全ての市町長をはじめ企業などから寄せられたメッセージ動画を掲載し、9月23日現在で23件の投稿をいただいている。

 次に、市町との連携について、県内市町に対しては、県が作成したロゴマークを統一的に使用していただき、これによって市町も含め、同じロゴマークを用いた啓発活動を行うことを可能とし、市町ごとの創意工夫によって独自デザインの看板、ポスター、広報誌、啓発物、例えばクリアファイルなどが製作される形での連携した啓発を展開しいる。

 最後に、ネット上におけるコロナハラスメントの対応は、県、県内市町及び民間団体で組織する「香川県人権啓発推進会議」において、4月からネット上でのコロナハラスメントにつながる記載についてモニタリングを行っている。人権上の問題があると考えられる記載を発見した場合には、速やかに削除するべくサイト管理者に情報提供を行っており、これまでに32件の情報提供を行い、4件がサイト管理者において自主的に削除されている。また、自主的な削除に応じていただけなかった残りの28件については、被害者に代わって削除要請できるのは、人権擁護機関である高松法務局であることから、高松法務局に速やかに情報提供したところである。


 これだけの件数があったのかと思う。活字は、直接言われるよりも心に響いたり、怖いものだと感じるときもあるので、しっかりと引き続き対応していただきたい。

 私は、この企業や市町との連携が大事になるのではないかと思うが、この啓発キャンペーンの企業の参画状況や啓発効果について、どのように認識しているのか、また、今後どのように展開するのかを伺う。


 県内企業や学校など、既に100を超える団体がこのキャンペーンに参加しており、御了解をいただいた団体については、その名称を県のホームページで公表し、9月23日時点では75団体となっている。参加いただいた企業の取組事例としては、店頭にロゴマーク入りのポップを設置したり、名刺にロゴマークを入れたり、メッセージ動画を公開したりといったものがある。

 このキャンペーンの啓発効果ですが、県、市町に加え、趣旨に御賛同いただいた企業、団体、個人も実施主体として参加できる仕組みにしており、共通のロゴマークを用いることで、県民総ぐるみでの啓発活動へと展開できると考えている。

 このキャンペーンに参加される方が増えることは、啓発する側の立場に立つ方が増えることになり、これは単にコロナハラスメントを理解しているだけではなく、積極的に理解する、つまり、コロナハラスメントに対して行動できる理解者を増やすことにつながり、これにより、いわれのない差別に苦しむ方々に対して、多くの人が理解しているという安心感を与えるとともに、うわさ話やSNSなどで差別を助長しようとしている方々に対して、強力な抑止力として着実に啓発効果が出てくるものと考えている。

 今後の展開ですが、コロナハラスメントに対する啓発のアプローチとしては、このような参加型、ボトムアップ型が望ましいという有識者もおり、このキャンペーンは、まさにそのやり方ですので、行政と企業が一体となり、それぞれが取り組める範囲で実施し、「NOコロナハラスメント」の啓発活動を活発化させることが大切であると考えている。

 引き続き、企業などに対して啓発キャンペーンへの参加を働きかけるとともに、県としても、「じんけんフェスタ」などあらゆる機会、県広報誌、県政テレビ番組など様々な広報媒体を用いて啓発活動に取り組んでまいりたい。


 この新型コロナウイルス感染症はまだしばらく続くことが予想され、今後、経験したことのないような災害、新たなウイルス感染症が発生する可能性もある。ただ単に「誹謗中傷はやめましょう」、「注意しましょう」というだけではないということが、先ほどの御答弁で分かったが、そもそも、どうして人は差別をするのかという根本に立ち返ると、人間の集団心理や個人の認知プロセスを探っていくことが必要だとも思う。

 しかし、そうなると、最終的には人間の価値観や思想に立ち入ることになり、そういうところは行政が携わるということはできないので、どうこうできない問題なのかもしれないが、改めてその根本をしっかりと理解しながら啓発していくことが大事なのではないかという思いがある。

 引き続き、啓発キャンペーンをしていただき、工夫もして、企業や県民の皆様にも参加、協力していただけるように対応をお願いしたい。

0コメント

  • 1000 / 1000