多文化共生社会の推進について[令和2年6月 定例会]

【質問】

 法務省が今年3月に発表した、令和元年末現在における在留外国人統計では、全国での在留外国人は293万人に達して、また県でも1万4000人を超え、過去最高を更新しているが、外国人住民と日本人住民との交流の機会がほとんどないため、住民同士でも把握できていないというのが現状のように思う。

これからのことを考えると、やはり災害時の対応とか、あるいは高齢化社会での地域を支える一つの力に外国人住民がなるのではないかと考えており、多文化共生社会の推進は、多くの課題と可能性を持っているのではないかと思う。

そこで、まず初めに、本県における多文化共生社会の推進について、これまでの取り組みを伺いたい。


 委員御指摘のとおり、外国人住民が地域社会の中で孤立することなく、外国人住民を含めたすべての県民が、互いの文化や生活習慣などを尊重し、共にいきいきと安全・安心で豊かな生活を営むことができる多文化共生の社会づくりが重要と考えている。

 県ではその指針となる「かがわ多文化共生推進プラン」を定め、外国人に対するコミュニケーション支援や生活支援、暮らしやすい地域づくりなどに取り組んでいるところである。

 具体的には、県国際交流協会での日本語講座や日本語サロンの開設、通訳ボランティアの派遣、生活ガイドブック・防災ガイドブックの作成や、最近増えた技能実習生に対する県内での生活に関する県職員出前講座の実施、また、外国人住民と日本人住民がふれあい、相互理解を進めるための「かがわ国際フェスタ」なども開催し、それぞれがともに暮らしていけるように取り組んでいるところである。

 さらに、昨年度からは、増加する外国人住民の生活上の不安に対応するため、外国人住民からの生活全般に係る相談にワンストップで対応する「かがわ外国人相談支援センター」をアイパル香川に設置し、専門の相談員を配置し、11カ国語以上の言語に対応する体制を整備するなど、多文化共生の拠点づくりにも積極的に取り組んでいるところである。


【再質問】

 指定管理者である県国際交流協会がアイパル香川で多文化共生社会の推進について、外国人向けの日本語講座や日本語サロンなど様々な事業を行っているとの答弁であるが、高松市以外の外国人の方からは、アイパル香川が高松にあるので距離的時間的に参加しにくいという声も聞こえている。高松市以外の市町でも日本語教室を行っていく必要がある。

 そこで、高松市以外の市町とはどのように連携をして事業を行っているかということを伺う。


 日本語教室については、県国際交流協会がアイパル香川で実施しているほか、市町の国際交流協会や日本語指導ボランティアの団体、個人が県内6市5町の16か所で実施している。高松市以外の市町では、5市5町13か所で実施している。

 県国際交流協会では、日本語教室の運営に不可欠な日本語指導ボランティアを育成するための講座を市町の国際交流協会や日本語教室の運営団体等と協力して開催しており、本年度は、開催時期は未定であるが、綾川町で開催する予定と聞いている。

 県では、このほか、市町が取り組む多文化共生のまちづくり事業を支援し、他の市町へ拡げていく「多文化共生のまちづくり推進モデル事業」があり、昨年度は三木町と三豊市での取り組みの支援を行った。

また、防災関係では、県国際交流協会や市町との協力による外国人住民のための防災訓練や災害時における多言語情報伝達訓練を実施しており、昨年度は坂出市と連携して実施した。

このように、高松市以外の市町とも連携して、多文化共生社会の推進に取り組んでいるところである。



【再質問】

 様々な取り組みをされているということで、引き続きお願いしたい。

 本当の意味でのその共生というのは、文化や国籍の違いを、個性として尊重し合うということになる。本県を選んでくれた外国住民も、ゆくゆく将来は、香川の大切な財産になっていくのではないかと考える。私は、外国住民を受け入れるには、地域社会の意識啓発も、相互理解のためには必要だと考える。そのためには市町単位だけでなく、自治会単位も考慮の必要がある。しかしながら、今の状況を見ると自治会単位というのは非常に難しいので、日本語教室等を活用して、行政では行き届かない部分を協力していただきながら交流ができる状況づくり、環境づくり、またイベントに対する支援をしっかりしていく必要がある。

 そこで以上のことも踏まえ、地域で外国住民を育てて、自立させていくということに対して、どのような考えをお持ちか、加えて、地域交流、イベント交流の重要性を、どのように考えているかを伺う。


 委員お尋ねの、外国人住民にも暮らしやすい環境づくりを推進していくためには、地域全体が、日常の生活を共にする住民として、外国人住民の文化や習慣の違いなどを温かく受け入れていくことが重要であるとともに、外国人自身が地域住民の一人であることを十分自覚し、清掃活動や伝統行事等に積極的に参加するなど、自ら地域に溶け込んでいこうとする姿勢も大事でないかと考える。

 その際、地域の習慣などを理解していない外国人住民が支障なく社会参画をしていくため、地域の中でサポートできる日本語指導ボランティアなどが重要な役割を担っていくのではないかと考えている。そのために、先ほど説明したように、日本語指導ボランティアの育成を積極的に行っていきたいと考えている。

 また、委員御指摘のとおり、地域での外国人住民の受け入れと外国人住民の社会参画のためには、自治会活動の中など、より地元に密着した地域交流イベントの実施は効果的であり、大変重要であると考える。

 県では、先ほども説明したが、昨年度から「多文化共生のまちづくり推進モデル事業」を立ち上げ、そうした地域における多文化共生社会の推進を支援しているところであるが、委員御指摘の点も踏まえ、地元に密着した地域交流イベントの開催など、日本人住民と外国人住民がより深く交流できる機会をつくり、地元市町や日本語教室の日本語指導ボランティアなどの御意見を伺い、どういった支援ができるか検討していきたい。


【要望】

 私は以前に、外国住民から、この国で育ったあなた自身がこの国の文化であり、そして財産であると言われたことがあるが、このような感覚や考えを持った外国人住民とともに生きるということが、県としても多くの可能性があるし、発展につながると思っている。ボランティア団体や国際交流会、ゲストハウスなど外国人住民と交流している団体をしっかりと把握し、活用する仕組みや支援を引き続きお願いしたい。

0コメント

  • 1000 / 1000