無形の文化財の保存と活用について[令和2年2月定例会 一般質問]

【質問】

 先般、国は、全国各地に伝わる豊作祈願や先祖供養などの踊りを「風流踊」として、23都府県の37件をユネスコの無形文化遺産に一括登録されることを目指すことを表明した。本県からは、まんのう町の「綾子踊」と綾川町の「滝宮の念仏踊」が選ばれている。ユネスコ無形文化遺産への登録が叶えば世界に向けて大きなアピールにもなるため、「地域の活性化につながる」と地元の期待は高まっている。

 また、今月の農業新聞では、文化庁と農水省が連携して、芸能や工芸技術を対象にしてきた「重要無形文化財」の対象に「食文化」を、祭礼や伝統工芸などが対象の「重要無形民俗文化財」の対象に「郷土料理」を新たに加えることを検討中と報じている。文化財としての指定により、保護や継承の取組みが強化され、知名度アップ、地方の食文化の活性化やこれらを活用した観光振興が期待される。

 こうした観点から、私は、県内各地に残されている行事やお祭り、技や食文化などを、本県独自に掘り起こしてしっかりと把握し、保存と活用に力を入れていく必要があるのではないかと思っている。

 そこで県教委は、ただ今私が申し上げたことにはどのように取り組むのか、教育長に伺う。あわせて、今回、県内からユネスコに申請される「綾子踊」「滝宮の念仏踊」の保存や活用に関してどのような支援をするのか、伺う。



【教育長答弁】

 次に、無形の文化財の保存と活用についてであります。

 郷土料理や祭りなどの無形の文化財は、豊かな景観を持つ風土や、そこで生活する人々の感性によって育まれ、今日まで受け継がれてきた貴重な地域の財産であり、県内各地には魅力ある文化財が多数残っています。

 県教育委員会では、これまで県内の無形の文化財に関する調査を実施し、

「讃岐源之丞(さぬきげんのじょう)」や「香(こう)翠座(すいざ)デコ芝居」などの民俗芸能を県指定無形民俗文化財に指定するとともに、祭り等に用いられる用具の修理や伝承者の養成等に対して財政的支援を行ってまいりました。

 また、文化財の保存・活用の基本的な方向性や考え方の指針を示した「香川県文化財保存活用大綱」を来年度に向けて策定中であり、その中で、食文化や工芸技術の保存と伝承を図ることや、伝統芸能等を披露する場の確保、舞台・道具の定期的な保存修理などの環境整備を進めるための施策の方向性を盛り込み、無形の文化財が地域の魅力向上や活性化につながるよう、保存と活用に一層取り組んでまいります。

 この度、重要無形民俗文化財に指定されている「綾(あや)子(こ)踊(おどり)」と「滝宮(たきのみや)の念仏踊」が「風(ふ)流(りゅう)踊(おどり)」として、ユネスコ無形文化遺産へ提案されることが正式に決定されたことは、地元の皆様のこれまでの地道な取組みによる成果であると考えております。

 県教育委員会としましては、ユネスコ無形文化遺産への登録に向けて、引き続き、町と国との調整や関係都府県同士の連携強化、ウェブサイトや冊子等による情報発信、道具や衣裳類の修理等への補助などを通して、世代を超えて受け継がれてきた「風(ふ)流(りゅう)踊(おどり)」を支援してまいります。

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